株式会社大覚からのお知らせ

「大津京ステーションプレイス」に関するお知らせ

平成23年4月21日


 当社分譲の大津京ステーションプレイスについて、区分所有者の皆様には大変ご心配とご迷惑をお掛けいたしまして誠に申し訳ありません。

 さて、前回発表しました“お知らせ”に於いて構造の安全性の欠落に関してご報告致しましたが、引き続き今回は排水の安全性の欠落に付いてご報告致します。


“調査機関の報告”によると本件建物の排水関連の設備は
1.排水の安全性の欠落  (別紙調査機関報告書及び写真:参照)

した状態であります。

  

今後、状況の変化等があり次第、随時、本ホームページ上でご報告申し上げます。

以 上




権威ある社団法人の鑑定人(構造設計一級建築士数名)による
第三者調査機関が作成した2010年9月30日付けの建物状況調査検討報告書にて
次の点を指摘しています。

※画像をクリックすると拡大します。
=※当社補足文

U-2.地下ピットの排水

排水釜場に地下壁からの漏水等が溜まり、ヘドロ状で異臭がする。
不衛生極まりないし、駐車装置にも悪影響を及ぼす。


機械駐車装置のある地下ピットは、地下壁(基礎梁)に囲まれた12箇所の区画である。
本件建物の地下ピットは巨大な基礎空間である。だからその底に集水ピットを設けた、これが、本件建物の「釜場(かまば)」である。

※ 釜場は、ポンプアップによる排水効率を上げるために、排水を一箇所に集める桝で、地下ピットや基礎底版に限らず掘削工事においても設けられる。



(1) 釜場

釜場が、各ブロックごとに12箇所ある。しかし排水ポンプが設けられているのは貯水槽だけで、各釜場には何も無い。

地下ピット排水の概念図

釜場というものは、本来ポンプアップの効率化のためにある。ポンプが無ければ単なる「泥溜」でしかない。

「泥溜」でしかない「釜場」


 泥溜は文字通り「泥」を溜める仕掛けだが、地下7mのこの場所に果たして泥が存在し得るかどうか疑問ではある。仮にこの釜場が「泥溜」として機能したとすると、泥は定期的に点検清掃しなければならないが、この位置に、スコップやバケツを持って到達するには、機械駐車装置のパレットに載るしか方法は無い。つまり、清掃員は、常識的にはこの釜場(泥溜)には行き着けない。

 そしてこの釜場(泥溜)に滞留しているのは、褐色のエフロレッセンスを湛えた漏水である。この漏水については、本書「T-3」を参照されたい。




(2) 排水溝・貫通孔

 各ブロックの泥溜には、外周壁沿いの溝からエフロ混じりの漏水が流入している。
 この地下ピットの排水方法を推定するに、東側(下図面の右方向)を水上として、西に向かって自然勾配で排水を誘導し、ガソリントラップを経て、地下貯水槽に流入させる計画である。



 隣の区画へ誘導するための貫通孔の位置を錯誤し、それをそのままに放置して斜め上に貫通しなおした状況も確認できた。(放置された貫通孔の対側がどうなっているかは不明。)


大雨の際、ピット内に浸入した雨水がスムーズに排出されるか、甚だ疑問である。


D通貫通孔をC通側から見る


以下は、なんとも汚らしい排水である。

ヘドロ状の水が溜まった排水「釜場」 ヘドロ状の溜まり水で異臭を放つ側溝


  この状況が屋外であればまだしも、上部に住居のある建物の下部であり、その衛生状態に大きな懸念がある。
 いたるところで排水が滞っている「釜場」には、ボウフラが発生するだろう。
 加えてこの地下水には硫酸イオン等も含まれている。
 機械駐車装置にとって無害であるはずもない。


排水溝と機械駐車装置のチェーン



溝からあふれでてきた漏水 機械脚部のアンカーが発錆

 駐車ピットの漏水は、排水溝から機械駐車装置の足元にまで溢れてくるようになった。機械支柱の足元のアンカーに、発錆が始まっている。




U-3.雨水貯水槽

排水ポンプの設置不良で、正常な排水が出来ておらず
ポンプの点検には危険を伴い、
雨水放流管から貯水槽への放流音は凄まじいものがある。


 先に述べたように、本件建物及びその周辺の雨水は、地下ピットを利用した「貯水槽」に一旦集められ、排水ポンプによって南側の道路側溝に放流される。

 下図(雨水排水竣工図)で示されるように、この貯水槽には、北側通路・南側車路等屋外の雨水だけでなく、建物の屋根やバルコニー・廊下からの雨水排水も放流されている。そして駐車ピット内部の排水(漏水混じりの地下水)も、ガソリントラップを経て、この貯水槽に放流されている。


つまり、この貯水槽には

・ 本件建物の敷地に降った雨水の殆ど
・ 地下ピットの漏水・湧水
・ 受水槽のオーバーフロー水

等が集中して排水されている。



(1) 排水ポンプ


 これだけの排水が一か所に集中するため、その大容量を処理する排水ポンプの信頼性は、相当に重要なものとなる。

・ 排水ポンプは、本件建物のように1箇所集中という大きなリスクの無い場合でも2台設置して交互運転とする。これは1台のみだと故障時のリスクが高すぎるからである。
・ 排水量が過大となった場合には、2台同時運転できるようなシステムを組む。
・ 排水異常の際の警報設備を設置する。
・ メンテナンスを充分に行なう。

など、危機回避策が何重にも備えられるのが通常である。



(1)-@.排水ポンプの設置不良

 ところが、筆者らが点検した時点で、すでに2台の排水ポンプのうちの1台が傾いており、貯水量はごく僅かであるにもかかわらず、配管接続部から高圧の排水が吹き上がった。誤作動である。
 少なくともこのポンプからの排水の一部は排水配管に流入せず、貯水槽内に撒き散らされているのである。


傾いて設置されている 排水が吹き上がった


(1)-A.排水ポンプはメンテナンスできない

 おまけに、この排水ポンプは、常識的にはメンテナンスができない。排水ポンプの設置場所に、安全に行き着くことができないからである。

 次図は、本件建物の断面図である。
 貯水槽の深さは1SL(1階スラブレベル)から7m程度あり、この建物の基準階からすれば2.5層分に該当する。その底の、更に深く掘り下げた釜場(かまば)にポンプを据えてある。だからメンテナンスを行なうには、地下7m以上の深さにある釜場まで行き着かなければならない。




A-@.点検口からタラップへの経路


 釜場へは、南側車路に面した障害者用駐車場の床面に設置された点検口から降りる。
しかし、点検口をあけるとそこにははしごもタラップも無い。
周囲を見廻して、ようやくタラップが見えた。点検口直下から外れた位置にあったのである。


貯水槽への出入口(点検口)


 通常は、次写真のように、点検口蓋を開けた直下にタラップがある。これでも例えば筆者らには、降りるのに緊張を要する。写真の点検口では、あまりに危険が多すぎて、容易に使えるものではない。



 推測するに、点検口のちょうど真下に、車路の雨水放流管が口をあけていて、これでは勿論タラップを設置できないから、横に位置移動したのだろう。
 それにしても、床点検口の真下に雨水放流管が配置されているという事実は、この現場を見ていないと、直ちには信じられない奇妙なことではある。

 この配置では、タラップに取り付くだけでも、軽業もどきの作業になる。常軌を逸した施工である。


通常の点検口とタラップ



A-A.タラップ

タラップが途中で無くなり、はしごが括り付けてある


(当社報告より)


 タラップは、位置がずれているだけでなく、中間部分が施工されておらず(タラップが無い)、仮設用の梯子を括り付けている状況である。


 落下防止の配慮もない。
 作業員が点検するにはあまりに危険な状態と言える。右は、落下防止柵の例である。




(2) 雨水放流配管


 前項「(1)」で、本来タラップを設置すべき位置に雨水放流管があると指摘した。


南側車路の最終雨水桝から貯水槽に放流される排水管である。
 この敷地内の少なくとも南半分に降った降雨量の多くがこの配管から放流される。当然、降雨日の排水量は相当なものだろう。


貯水槽への出入口(再掲)


 先に述べたように貯水槽の深さは概ね7mほどあり、この放流口は、床面からせいぜい1mの位置にある。つまり、放流された雨水は6mの落差を自然落下する。降雨量が多い日の放流音(落下音)はすさまじく、入居者からのクレームにもなっている。




以 上